今の時代を映す典型的な思考停止の例
一歩引いて振り返ってみよう。コロナというものが初登場した2019年から、収束はおろか未だに変わりのない現在までのこの3年間を。トイレットペーパーを巡りデマが拡散したり、結局回収・破棄となった税金の無駄遣いの代表格「アベノマスク」が配られたり、連日批判の声ばかり浴びたせいなのか、このご時世の中、国のリーダーである総理大臣がなんと二回も変わったり、失業者は急増しGDPは低下に。。。他の国々はとりあえず置いといて、輝いてた頃の「先進国」や「経済大国」という名称は、最早自画自賛に過ぎなかったのかと、今になって肌で感じる。
あれだけの国民がオリンピックの開催を反対し、家族や仕事まで失っている状況の中、医療界は相変わらず「病床が足りない」と悲鳴を上げているのに、対応を支えようと寄付をした企業は、一つも聞いたことがない。本気でコロナを抑えたい気持ちがあるのなら、マスクや消毒スプレイ類などの日常の必須となっている衛生用品は、もういい加減販売ではなく、国の負担で定期的に無料で配るべきだと思う。主要先進国に比べて、決して低くもない日本の健康保険料の行方が怪しい。例として住宅ローンを組むときに、審査で何故か銀行が借主の保険料納付現況を確認することは、特に納得いかない点である。
「日本の医療は世界トップレベル」だと主張してきたのであれば、騒動3年目となる今くらいなら、コロナのメカニズムの解明や、治療薬も普通に普及されていて、せめて感染者数でも大幅に減っているはずだが、現状として病院は崩壊寸前で、ニュースでは連日絶望的な死亡者数が表示されている。もし全国民が力を合わせ「オールジャパン」とし、実際に団結をしたとしても、この世界的な危機を乗り越えられるかどうか分からない一方、医療体制も対策も支援も都道府県・自治体によって全部バラバラで、一貫性のある対応、効果的な対応ができているとは流石に言えない。
こういう時にこそ我々一般庶民は、日頃から毎日を生きる生活の哲学が必要なんだと思う。昨日は全国感染者数が少し減っていたからって、今日いきなりマスクを外さない。ずっと家にいてストレスが溜まっているからって、ロックフェスとかに行かない。普段は税金もきちんと払いながら素直に国に従っている分、抗議すべき時にはちゃんと抗議し、物事が間違っている時はちゃんと間違っていると主張する必要がある。
要するに国民が国の持ち主である民主主義の本来の理念を、ちゃんと国民一人一人が自分で理解しておく必要がある。隣国の韓国は、歴代大統領のうち4人が国民の手によって、そして憲法によって刑務所まで行った国である。責任者は責任を果たすべきである。国民が普段から日常上の哲学や正しさを遠ざければ遠ざけるほど、上層部や政府はそれを悪用し国民を操る。やりたい放題振り回す。国民側も、「世の中がどうなっても自分だけ影響がなければいい」との考え方を持っている人が増えれば増えるほど、いずれは全体的に衰退してしまう結果を招く。